2014年4月29日火曜日

カワサキワールド vol.5 Z400FX

カワサキZ400FX
ホンダCB400Fourが生産中止したあと
待ち望まれていたた中型免許で乗れる4気筒マシンとして1979年に発売
排気量以上に重量感にあふれエンジンもブラック塗装DOHCで迫力充分
クラス最高の最大出力43psを9,500rpmで発揮し
渋い外観もあって巷の中免ライダーあこがれのバイクとなりました

バイク仲間がこのFXに乗ってて、いつもかっこええなーと思ってました。
当時私はホンダGL400Cという水冷VツインOHVのマシンに乗ってまして
これがまたFX以上の重量級バイクで乾燥201kgでした
両方ともベースは500ccだったのでデカくて重かったんですが
ナナハンに憧れる中免ライダーにとっては充分所有欲を満たす存在でした

それはさて置きこのFXとGLの2台でよく走りに来ました
Z400FXの友人いわく「そんな2気筒アメリカンなんかに負ける訳ないだろっ!」
と自分の優位性を常にアピールして私をリードしながら走ってました
カタログ・スペックを見るとFX 43ps vs GL 40ps
車重もGLが10kg以上重いので当然といえば当然ですよね
でもFXの後ろに付いて走ってて
信号ダッシュとか加速でもそんなに違わないな~と何となく感じてたんですね、私。

ある夏休みの休日
「暑いんで琵琶湖までキャンプ・ツーリングに行こう」
ってことになって
2台で近江舞子まで出掛けました
砂地で足が取られバイクがコケそうになりながらも
なんとか駐輪、テント設営しました。
FXの友人がラジカセ持って来てたので音楽掛けようということに
なって、友人が取り出したのがビーチボーイズ、悪くは無いんですが
80年代初頭ではオワコン、完全に時代遅れでハズい曲の代名詞でした(^^;)
ファンの方ゴメンナサイ
で、代わって私が取り出したカセットが山下達郎、略してヤマタツ
最新の黒っぽいビートとリズム、さわやかなコーラスは最高
私は「ライド・オン・タイム」を掛けつつ
「どうよ、これ!今これがクールなんだよなー!」
と勝ち誇った顔で言ってやりました(^^)ww

*まあ、完全に本題から逸れてます、逸れついでにいうと
その「クール」な山下達郎はダサいビーチボーイズに大きく影響を受け
自分の音楽のスタイルを築きました
私がそのことに気付くのはまだまだ後のお話ですが・・・><;

翌朝、なれないキャンプで寝られなかった二人は
ぼーっとする頭でテントの撤収をし
大阪へ向けて帰る準備をしました。

帰路は名神高速道路、大津ICから入って吹田ICまで。
荷物の振り分けはよりホイールベースが長く、荷物が積みやすい私のGLに
大きく重いテントとポールを搭載しました、
テント道具満載の2台のマシンは高速道路を一路大阪へ向けかっ飛びました
高速道路は比較的空いてました
とくに京都東ICから京都南ICに向かう道は緩いカーブと直線の下り坂
スロットルはなんとなく全開傾向で走行
お互い「お前には負けたくねー!」と必死になり出しました
たぶん、その思いはFXに乗る友人のほうが、より強かったかもしれません
私はカタログデータはともかく、今までの経験から
「これはひょっとするといい勝負になるかも?ウヘヘヘッ♪」
ぐらいだったかな?

高速下り坂の直線路
2台のマシンにそれぞれ跨ったライダーはタンクにベタ伏せしながら
捻じ切れんばかりにスロットル全開
はじめは100mほど先行するFX、にじり寄ろうとする俺のGL
どんどん距離は詰まって暫らくしたらほとんどテール・ツー・ノーズ
ビビリながらちらっとメーターを見たら
「160km/h後半もうちょっとで170km/hやでー」
みたいな
友人のFXはそこでほぼ伸びり、その速度を必死で維持してました
私はまだ余裕がある、まだイケるまだイケるでー って感じ
ゆっくりFXの横に出て更にスロットルを開けました
スルスルと伸びる俺のGL、横並びから前にでて
そのままFXを引き離しにかかりました
すげーっ!俺のGL FXチギッてますやん(@@)
ちらっとメーター見たら170km/h半ばで針が震えてました
下りの直線は終焉を迎えふたたぶ四輪の数が増えだし
FXを100メートルほど引き離してこのバトルは終止符を打ちました

吹田ICを降りて休憩して
ニヤニヤしながら
「俺のGL、OHVやのに結構速いな~♪」
とおどけたら
「アホか、俺のFXはまだ全開にしてなかったんや!」
と言ってました
:ウソやん、正真正銘 全開!してたやんw

ま、その後、理論派のその友人は言い訳をかえ
「数ヶ月前エンジンをオーバーレブさせて
その後微妙にパワー感が落ちたんで
おそらく、微妙にバルブが曲がってたかも・・・」
と説明してました

どうやろね~(^^?)

おーっと
Z400FXの解説が全然ちがう方向に行きました

Z400FX、理屈ぬきでカッコいいです

黒塗りされた無骨なエンジン
中型でも男カワサキは健在です

珍しいTK製キャブレター
このタイプは強制開閉式
このあとのモデルZ400GPからは負圧キャブに変更
カワサキ4気筒最後の強制開閉キャブ搭載車となりました

美しいクロームメッキの四本エキゾースト・パイプ
この四本というのが当時のライダーの憧れでした

その後も空冷4気筒中型Zシリーズは紆余曲折を経ながらも進化をとげ
Z400GP→GPz400→GPz400F→ZEPHYR400→ZEPHYR400χ
へとモデルチェンジ、騒音問題、排気ガス規制などで
最後のZEPHYR400χファイナル・エディションを最後に生産をストップさせました

以上この項おわり

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